過労自殺は最多81人=「労働時間短くても危険」-脳・心臓病死も高水準・厚労省
5月23日17時3分配信 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080523-00000104-jij-soci
仕事上のストレスが原因の過労による自殺で2007年度に労災認定された人は、前年度比22.7%増で過去最多の81人だったことが23日、厚生労働省のまとめで分かった。長時間労働で発症する脳や心臓の病気による過労死の労災認定も依然高い水準。労働環境が改善せず、心身ともに疲弊している実態が浮き彫りになった。
同省によると、07年度にうつ病などの精神疾患で労災請求した人は前年度比16.2%増の952人、認定は同30.7%増の268人で、ともに4年前の2倍以上となり、過去最多だった。業種別では製造業(59人)がトップで、卸売・小売業(41人)や建設業(33人)、医療福祉業(26人)などが目立った。
268人のうち自殺(未遂含む)で労災認定を受けた人は81人(未遂3人)。40代22人、30代21人で、働き盛りの年代が過半数を占めた。
同省は今回、精神疾患で労災認定された人の時間外労働時間を初めて調査。81人のうち、1カ月の平均は100時間以上120時間未満が20人、80~100時間が11人などだったが、40時間未満も12人おり、労働時間が比較的短くても過労自殺の危険があることが裏付けられた。
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上記ニュースの元となった数字は下記厚生労働省のホームページに載っています。
脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況(平成19年度)について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/05/h0523-2.html
そのうちの、精神疾患の労災申請数と認定数の年度ごとの推移のグラフです。
(グラフをクリックすると拡大します)

申請数はH18年→H19年で819人→952人となり16.2%増、
認定数はH18年→H19年で205人→268人となり認定率は25%→28%でした。
予想通り順調?に増えていますね。
うつ病などになり、1か月以上休職したことがある人は年間数十万いるとか。自殺者も3万人を越え、社会問題となっているのになかなか減りません。
休職し職場復帰した人も多いとは思うのでしょうが、労災申請している人は氷山の一角で、実際はうつ病になり解雇されたりして、泣き寝入りをしている人は非常に多いのでしょうね。
去年、「労災行政は、労災認定数を抑える努力をするのではなく、精神疾患の労災申請者数を減らす努力をするよう、企業がメンタルヘルスに力を入れるように指導をして欲しいと思います。」
と書きましたが、相変わらず労災行政は労災認定数を抑える努力をしているようですので、これからも労災申請数は増えて行く一方でしょうね。
年々、マスコミの扱いが大きくなっていくような気がしますが・・・自殺する可能性が高い病気なので、もっと大きく扱って欲しいな、と思います。
あと、記事のタイトルが「過労自殺」である事が少し気になります。
自殺しないと労災には認定されない印象を与えていませんか?
「うつ病などの精神疾患の労災認定数最多、自殺も」
等と大きく新聞に見出しが載れば、自殺を思いとどまる人が何人いるのかな~、などと考えると、命が係わっている問題なだけに、寒くなります。
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