晴れ。4月後半にしては少し肌寒い日でした。
ベットから起き上がり、外出の準備をしている間、テレビでは「光市母子殺人事件の判決」を生中継で報道していました。
私の裁判の判決は午後1時10分からでしたが、テレビ局が裁判所に入るシーンを撮影するかもしれないからと、午後12時55分に東京地裁裁判所正面玄関で弁護団と待ち合わせ。
テレビ局なんて来るのかな、と思ったら、NHKが来ていて、裁判所に入って行くシーンを撮影しました。

写真はNHKが取材している様子(友人撮影)
左側NHK記者さん(女性)、カメラマンさん、真ん中ピンクのカーディガンの後姿が私です(小さい)
正面玄関では、荷物検査を行うのですが、なぜか一般入場口は行列が出来ていました。
もう一方の入り口のほうが人が少ないからと、弁護士に連れられて別の入り口から入り、619号法廷へ。
法廷の外にはたくさんの人がいて、「傍聴席は一杯でもう座れない」と傍聴に良く来てくれる支援者の方に言われました。
私と弁護団は入廷し、原告席へ。
裁判官が入廷したのち、NHKが2分間カメラを回し、法廷の様子を撮影しました。被告(東芝)席には誰もいません。
撮影が終わった後、東芝側代理人が入廷し、被告席に着席しました。
そして、裁判官が判決文を読み始めました。
「主文
解雇無効とする」ああ、やっぱり・・・でもよかった・・
ほっとしました。判決では、主文だけが読まれると聞いていたのですが、
裁判官は、判決文の内容も読み続けました。
「・・・・・・余裕の無いスケジュールで進めなければならなくなり、担当者である原告にとって精神的負担になった。・・・
・・・被告は原告発症後以降も原告の業務を軽減することなく、その上、反射製品業務という原告が携わった事のない業務を併任させ、準備に追われた原告を同月下旬には12日間連続して欠勤させるという事態に陥らせた・・・・・・」
私が大変な業務だったと主張し、会社がたいした業務でなかったと徹底否定した、その私の主張が、裁判官により、次々と認められていく。
私の主張が正しかった事が認められていく!それは、本当に気持ちの良いことでした。東芝の引き伸ばし等で判決が待たされた分だけ、喜びも大きかったような気がします。
判決文を聞きながら、傍聴席に目をやると、東芝からは3名が傍聴していました。なんで3人?中途半端な数だなあ、なんて、余裕の感想を持ったりして。
判決文には専門的な裁判用語もあり、私は全てを理解する事はできなかったのですが、
裁判官が判決文を読み終わったら、弁護士が、
「全面勝訴だ、おめでとう」と言って私に手を差し出してきました。
事態が飲み込めないまま、私は差し出された手を握りました。
「こちらの主張は全て認められた」
「えっ、全て認められたんですか」
「そうだ、全て認められた」
「ほんとに?ほんとにそうなんですか~ぁ?」
信じられず、弁護士に何度か聞き返し、全面勝訴したことをやっと理解。
もう、うれしさで一杯でした。
すぐに裁判官に「公正な判決ありがとうございました」とお礼を言いましたが、裁判官は表情を変えることはありませんでした。(職業上感情を表に出す事はしないのでしょう)
法廷を出ようとして、傍聴席の方を向いたら、すでに傍聴席には誰もいませんでした。
「やったー!」
思わずその言葉が口から出、私は法廷を出ました。
判決後、傍聴できなかった人達も集めて、簡単な説明会が行われました。
弁護士から判決内容について説明があり、それから、私が簡単に挨拶。
嬉しさで一杯だった私は、その時すごくバンザイがしたい気分だったので、
「最後にバンザイでシメタイと思います、バンザイ!」と、
全員でバンザイ\(^o^)/をしました。
(後から弁護士に、こういう場所でバンザイと騒ぐ行為は注意されるので・・・といわれてしまいました・・)。
その後、私と弁護士は、記者会見のための打ち合わせのため、裁判所内の弁護士控え室へ。
午後2時45分から裁判所内の記者クラブで記者会見が行われました。
続く
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